雨が降る朝。
職場の最寄り駅に着くと、子どもが葉っぱをじっと見ていた。
「どうしたの?」と声を掛けると
「カタツムリがいるんだよ」と、その少年は答えた。
葉っぱに乗ったカタツムリが1匹。
傘に雨が当たる音だけが聞こえる。
突然、少年は私の傘の下から覗き込んだ。
「カタツムリはね、心を込めてウンチを畳むんだよ」
「・・・・・・・?」
どうゆうことだが分からなかった。
「そうなんだ。お洗濯が上手なのかな」と答えると
目を見開いて、驚くようにその場から走って逃げていった。
私は不審者扱いされただろう。
カタツムリ が 心を込める
心を込めて 畳む
ウンチ を 畳む
どういうことなのだろう。
少年にいつか会ったら聞いてみたい。
