アルバイト求人はたくさんあります。しかし、面接をして受かるのはそのうちわずかです。
私は高校生の時や、ニート時代、時間に自由があるときですら、10社受けて受かるのは2社くらいでした。私の性格がダメだったことも原因かもしれませんが、アルバイト先が欲しいタイプの性格ではなかったというのが理由であることもあります。
まだアルバイト先が決まらなかった時、コールセンターの求人にも応募していました。
商品を紹介して、売ること(契約)を取ることが目的の会社。
面接日になり、指定されたビルに向かいました。社長が出てきました。全身蛍光オレンジとピンクでした。どうやら本格的なロードバイクのウェアだったそうです。集められたバイトは10名。5名ずつ分けられ、集団面接が行われました。経歴や動機など当たりまえの質問ばかり。
最後に、冊子と受話器を渡されました。
実際に、セリフを読みながら実演して欲しいとのことでした。
決められたセリフは10行ほど。
私は最後だったので、その資料をパラパラとめくりました。
すると、「相手の名前を引き出すこと」「絶対にこちらから指定しない」など、色々と禁止事項が掛かれていました。
ちょっと不思議に思いながらもセリフをもう一度読むと、「OOOと申しますが、OOOのご契約様でしょうか」という文章から始まっていました。
私達がもらえる情報は、電話番号リストのみ。名前や家族構成、どうやって電話番号を知ったのかなどは書いてありません。
当たりを見渡してみると、一人ずつ自分用のブースに分かれており「1日100本契約取る!」「先月を超える」「ノルマは絶対」などという言葉が貼られていました。きっとバイトの子が気合を入れるために貼っているのでしょう。
私達の面接中も、実際にバイトしている数名がいましたが、いわゆるギャルとヤンキーしかいませんでした。
結局、このバイトは落ちましたが、今思えばオレオレ詐欺関係だったのかな、とも思います。
ニュースなどでも、受け子の人はこれが詐欺だと知らなかった、自分がオレオレ詐欺に関与しているなんて思っていなかった、というコメントをよく見ますが、その気持ちは本心なのかもしれません。
このコールセンターの面接でも、受かったらどんな商品をいくらで売るのかを教えてあげます、と言われました。面接の段階では、企業秘密なことが多く情報を開示できないと言われました。
本当に落ちて良かったバイトだと思いましたが、大手の求人に載っていたのでとても信用していました。もうだいぶ前の話なので、色々改善されていると思いますが、初めてアルバイトをする方は、
少しでもおかしいな、怪しいな、と思ったらすぐに「辞める」「行かない」「断る」ということを忘れないようにしましょう。自分に合ったアルバイトが見つかると部活以上に楽しく感じますので、いくつも経験してみるといいでしょう。